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【Column】賤ヶ岳はしずがたけと読むサービスエリアの意外性溢れるグルメ

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拍子抜けだった。福井へ仕事で2度目の上陸。1度目は冬の始まりだった。雪がひどく、仕事が終わると一目散に名古屋まで戻り、夕食を摂った次第。越前カニだの名物を味わうこともなかった。今回。再び、季節は冬。高速道路の道すがらで除雪して積み重ねられた雪は見られたものの、目的地に到着するまではちらつくことさえなかった。

到着はすでに夕方遅く。有名店を調べる時間の余裕もなく、行きたい店があるわけでもなく、前回同様に結局は北陸道で帰路に着いた・・・。高級でなくても良い。越前カニを味わいたかったが、いつものようにサービスエリアで食事しようと車を走らせた。最初にたどり着いたのは、南条サービスエリア。海鮮丼に惹かれた。食すことはなかった。ワタクシは現金をほとんど持たない。電子マネーか、クレジットカードが頼りなのだが、ワタクシが持つそれらでは海鮮丼にたどり着けなかった。仕方なく、クルマに乗り込み、次のサービスエリアに向かった。

賤ヶ岳。しずがたけ、と最初は読めなかった。今でも読み方を忘れる、賤ヶ岳サービスエリア。ここは滋賀県である。お腹は限界に達していた。ここでも現金しか使えないのならば、虎の子を出す他に術はなかった。破顔一笑。ワタクシが持つ電子マネーが使えるサービスエリアだった。参考までに書いておくと、IDである。何を食べるのか・・・端から端までじっくりとメニューを観察した。

 

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空腹が限界だからこそ、すべてがうまそうに見えた。気持ちはあった。さっぱりとしたラーメンが食べたかった。塩ラーメン。ラーメン屋のメニューを覗いた。『鶏塩ラーメンとかにトロめしのセット』。これだった。これしかなかった。鶏塩ラーメン。小どんぶりには、かにと、何と、とろろ芋、イクラが乗っている。うまくないわけがない。確信した。商品名が書かれたボタンを押し、IDを当てた。食券が出た。嬉しかった。食事が出て来る瞬間を、小躍りして待ちわびた。

待ってました。出てきた。多少、イクラが少ない気もした。けちくさい。悪い癖も出た。味を見もせず、醤油をかにの上に散らした。すりおろしたとろろ芋には醤油味がついているようだった。ほんの少しの醤油。これは救いだった。ラーメンと小どんぶりが乗ったトレーを持って、誰もいないテーブルに座った。麺を伸ばすわけにはいかない。いつも以上に手早く、Instagram向けの撮影を進めた。

 

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この瞬間を待っていた。ラーメンのスープを飲んだ。黄金色に見えたスープは、ワタクシが欲していたもの。さっぱりとして、鶏のだしが効いていた。おいしい。横目にはイクラの乗ったかにトロめし。かにを口に運んだ。醤油を散らしたことを後悔した。いらなかった。真実は知らないが、越前かにだと思った。実際は越前かにを食べたこともあるのか、ないのかさえも記憶にないのだが・・・。次はイクラを乗せてかにと白米を口に運んだ。白米は少し酢で味付けされているようだった。

「これだ。これだ」。心の中でそう囁いた。そう叫んだ。ラーメンも実にうまかった。スープだけでなく、上に乗った鶏肉がやわらかく、ワタクシを幸せにした。今一度、スープを飲み、再び小どんぶりに視線を移した。今度は全部乗せ。かにトロめし。その名の通り、とろろ芋とかにをあえてごはんに乗せ、イクラも乗せて口に運んだ。とろろとかに。こんなにうまいものか。素直にそう思った。

 

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何と大げさな書き方をしているのだ。おいしかったのだから、仕方ない。値段もこの顔ぶれにしては安い。1200円。「I want more !! I want more !!」。幸せな時間はすぐに終わった。だからこそのアンコール。我慢した。おいしいからこその撤退。トレーを持ってテーブルを離れた。ほんの少しだけスープが残っていた。それさえも愛おしかった。

クルマに戻り、エンジンをかけ、シートベルトを締めた。脱力していた。睡魔が襲ってきた。運転する気力は失われていた。シートベルトを外し、暖房で車中を暖め、シートを倒した。目を閉じるとあっさりと眠りについた。2,3時間は寝たのであろうか。後に名古屋にたどり着いたのは、ほぼ深夜だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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