ねこみちの気になる

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【海外生活】どこまで良ければ、「治安がいい」って言えるんだろ?

1000ピース めざせ!パズルの達人 バンクーバー夜景-カナダ (50x75cm)

 


先日、カナダのバンクーバーで日本人留学生が遺体で発見された。こうした事件が発生した後のテレビ報道でいつも気になるのが、同じ現地で暮らす別の留学生たちへのインタビューだ。

「このエリアは比較的治安が良いと聞いていたので、ショックです」

気になるのは、特にこのコメントである。

ワタクシが今から十数年前にニューヨークで暮らしていたエリアも、”比較的治安が良い”と言われていた。しかし、それでも・・・。夜になれば、時にはうるさくて寝られないほどにパトカーのサイレンが鳴り響き、昼夜を問わず、人気のない通りを歩いて物音でもすれば、さすがにゾクッとしたものだ。物音の主が巨体の男で、それがニヤッとしてこっちを見ていれば、足早に立ち去りたくもなる。

未だにワタクシは現金を持ち歩く習慣がない。それも、この当時の経験があるからこそだ。日本人と見れば、お金を持っていると考える悪人は、ステレオタイプでなくいるわけで、とりあえず、20ドルほどを常にポケットに入れて、脅されたらそれを渡して許してもらおうと思っていた(実際、脅されたことはないし、なので許されるかどうかも定かではないが・・・)。

ということで、比較的治安が良いエリアなんてないと思いながら暮らしていた。今の東京だって同じである。比較的治安が良いエリアでも殺人事件が起きたりする。つまり、本で読んだのか、人に聞いたのか・・・、比較的治安が良いエリアだからとの油断は禁物なのだ。

また、こうした事件で同じく気になるのが、被害者の近くに寄って来る”人”だ。

人が信じられなくなったらおしまいかも知れないが、ニューヨークでの生活を始めた当初、ワタクシは人を信じなかった。いわゆるネイティブの人だけでなく、それ以上に同じ日本人が信じられなかった。事実、何度か引っ越しを経験したのだが、その間、唯一、とんでもないアパートを仲介してきたのは、日本人の不動産ブローカーであり、高い仲介料を取られたものだ(苦笑)。

さらに注意したいのが、街中のボランティアセンターなどで開かれる英会話教室にやって来るボランティアだったりする。もちろん、みんながみんな悪かったり、怪しかったりするわけではない。そんなのはほんの一部だとは思う。幸い、ワタクシや愛妻はこうした怪しい人と出会うこともなく、今でも仲良く交流を続ける方もいる。一方で、さきほどの話ではないが、日本人がお金持ちだから、日本人はお人好しで優しいからと近寄ってくる輩がいる。その良し悪しを見極めるのは難しいかも知れない。特に海外生活を始めた当初は心細かったりするから、ちょっと優しくされるとあっさり信用してしまうケースは多いだろう。

しかし、だからこそ・・・。

用心深くしなければ・・・。

今の世界、どこにいたって治安が良いなんて理屈は通じないのである。

いろんな事情があり、さまざまな、そのときのシチュエーションに左右されるのだろうが、最悪の瞬間を回避するためにも油断をしてはならないと思う。それでも、良い人と出会うのがほとんどだと考えるならば、本当に良い人と出会ってからは、本当に充実した海外生活になるに違いない。